◆ マンションの名義はだれにする?! |
~ 不動産登記名義について ~
マンションを買ったら、そのマンションの名義は
買った人の名前になるのでしょうか?
その通りです。
基本的に、買った人の名前で登録(登記)します。
しかし、中には必ずしもそうでないケースがあります。
そこで、今回は【不動産登記】について
解説していきましょう。
まず、そもそも【不動産登記】とはなんでしょうか?
通常、子どもが生まれると、
市区町村へ出生届けを提出しますよね。
届出書には名前・続柄・性別などを記入します。
不動産の場合も同じで、新しいマンションが建つと、
所在地・建築年月日・面積などを市区町村ではなく、
法務局に届け出ます。
そして、分譲された部屋ごとに購入者である
所有者の名前が登記されます。
登記をすることで、権利関係などが誰にでも
わかるようになります。
そうすることで、売買などの取引を安全かつ円滑に
進める役割を果たしています。
◆ 名義は1歳でもOK? |
では、本題の『名義はだれにするのか?』について
考えていきましょう。
まず、登記名義は誰でもOKです。
極端な話、1歳になる子供の名前で
登記することも可能です。
また、家族でない他人の名義でも可能です。
しかし、基本的にはお金を出した人の名前で
登記するのがベターです。
例えば、私が1,000万円を出してマンションを
購入し、妻の名義にしたらどうでしょうか?
この場合、一銭もお金を出していない妻は、
私から、1,000万円の現金ではなく、
1,000万円の価値があるマンションを
もらったことになります。
妻はガッツポーズをするでしょうが、
これは、贈与(ぞうよ) になります。
そうなると、妻は一定の贈与税を
納めなければなりません。
もちろん、妻名義にしてから
税金を納めれば、なんら問題はありません。
ただ、贈与税は税率も高く、税金を納めてまで
妻名義にするのは、一度検討する余地はありそうです。
余談ですが、私は平成7年に結婚しましたので、
婚姻期間が20年以上経っており、
この場合2,000万円までは税金が掛かりません。
基礎控除110万円をプラスすると2,110万円まで
非課税です。
ゆえに、私が知らないだけで、すでに自宅は
私から妻名義に変わっているかもしれません。
ちなみに、住むマンションを購入するために
妻へ現金で2,110万円を渡しても控除されます。
◆ お金を出した分だけ名義に! |
次に、名義は複数で登記することも可能です。
その場合の登記では、「持分割合」を決めます。
例えば、私と妻が500万円ずつ出してマンションを
購入した場合、1,000万円の半分なので
私と妻の持ち分は2分の1が妥当でしょう。
また、私が800万円で妻が200万円なら
持ち分は5分の4と5分の1が順当です。
このように、お金を出し合ったのなら
持ち分を分けるほうがいいのですが、
そうでなければ、持ち分を分けて登記することは
お勧めできません。
なぜなら、売却する時などは
「持ち分のある者全員の同意」を
求められるからです。
例えば、私と妻が離婚することになり、
マンションも売ることに・・・・。
しかし、妻が「売るのは嫌だ!」と言ったら?
その場合、妻の持ち分だけを残して、
私の持ち分だけを売却することは可能ですが、
現実的に購入者はなかなか現れないでしょう。
「私達に限って離婚なんて」と、
みなさんおっしゃいますが、
果たして、長い人生で言い切れるでしょうか?
「売却理由」の上位に「離婚」は常にあります。
もし、【持分登記】をお考えの方がおられましたら、
事前にご相談ください。
司法書士さんや税理士さんと相談の上、
ご回答差し上げます。
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