◆「水漏れ事故」は火災保険ではカバーできない！

火災により室内が焼失してしまった場合、元通りに
する工事代金は『火災保険』で補償されました。

次に、火災や突発的な事故により失った室内の
家財類は、『家財保険』に加入しないと補償され
ませんでした。

そして、火事でお隣さんに迷惑をかけた場合の
保険は、『類焼損害補償特約』がありました。

これらの保険で、まだカバーできていない事故が
あります。それは、【水漏れ事故】です。

◆ 水漏れ対応の保険とは？

突然、洗濯機のホースが外れて真下のお部屋に
「水漏れ」を起こしてしまった場合はどうなる
のでしょうか？

このような場合、火災の類焼とは違い、
賠償責任を負わなくてはなりません。

そんな時に頼りになる保険が
『個人賠償責任特約』です。

もし、個人賠償責任特約に加入していないと、
水漏れによる損害(復元工事費用)は自腹となります。

しかし、個人賠償責任特約に加入すると
水漏れによる損害を補償してくれます。

では、加入は必須なのでしょうか？

・・・その前に、管理会社へ確認しましょう。

一般的には、管理組合で加入している損害保険に
個人賠償責任保険は付与されているケースが多い
ようで、1件に付き1,000～3,000万円が相場と聞き
ました。(大手マンション管理会社より、聞き取り)

ただ、個人の賠償責任を、管理組合の加入保険で
補填するのは「無駄使いだ！」ということで、
加入していない管理組合もあるそうです。

階下への水漏れによる賠償責任だと
1,000万円もあれば、十分でしょう。

しかし、水漏れ以外に賠償責任を
問われることはないのでしょうか？

◆ 水漏れ以外の賠償責任とは？

例えば、
・ベランダからうっかり物を落としてしまい、
　駐車している車を傷つけてしまった
・買い物中に鞄が当たって、高価な商品を壊して
　しまった
・自転車で通行人にぶつかり怪我をさせてしまった
・飼い犬が、他人様を噛んでしまった
・借りていたゲーム機を壊してしまった

このような事故などで、相手から損害を訴えられる
ことがあるかもしれません。

個人賠償責任特約は、水漏れ以外にも日常生活で
生じた事故で、他人様を傷つけた場合なども対象に
なります。

ここで気になるは、【賠償額】です。

マンションの保険で1,000万円加入していたとします。
はたして、1,000万円でまかなえるのでしょうか？

過去に、『自転車事故』で9,521万円の賠償額を
命じられた判例がありました。
(※神戸地裁／2013年7月4日判決)

1,000万円では全く足りませんね。
では、賠償額はいくらの保険を
掛ければいいのでしょうか？

◆ 個人賠償責任の必要保険額とは？

保険会社によって上限額は決まっており、
一般的には【1億円】です。

マンションの保険額が少ない場合や、加入して
いない場合は、1億円の加入をお勧めしています。

ちなみに、マンションで保険額1億円・期間10年だと
保険料は18,000円ほどです。(2020年1月現在)

また、個人賠償責任特約に加入していますと、
その家族が法律上の損害賠償責任を負担することに
よって被る損害に対しても、保険金が支払われます。

ただし、自動車事故は対象外です。

これまで解説しました火災保険、家財保険以外に
『類焼損害補償特約』や『個人賠償責任特約』も
重要な保険になります。

提案された保険が火災以外もカバーされている
のかも把握したうえで、契約しましょう。

よく分からない時は、遠慮せずに質問しましょう。

直接、質問しにくい時は、弊社までお知らせください。
内容を確認のうえ、サポート致します。

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