◆ 火災保険だけで大丈夫なの? |
知ってお得!知らないと損する!「火災保険」の
続編です。
「住宅火災総合保険」では、色々な事故を
対象にしています。
しかし、対象がマンションの場合や住んでいる地域に
よっては、必要のないところまでカバーされている
ことがありました。
「必要な事故補償だけに絞り込むことで保険料が
3割も安くなる」というのが、前回のコラムでした。
では、万一に備えて火災保険に加入したけれど、
本当にそれだけで万全と言えるのでしょうか?
もし、火災が実際に発生した場合、
室内にある物すべてが使用できなくなるでしょう。
このような場合、保険会社から室内を
元の状態に戻す工事費用が支払われます。
しかし、保険金で室内を元の状態まで復元できた
としても、「何もない空室」からでは生活が
できませんよね。
◆ 火災保険だけではカバーできない! |
え!?何もないってどういうこと!?
火災保険の適応範囲は、「室内を元の状態に戻す
こと」、つまり、キッチン・お風呂・トイレ・
洗面室・部屋などをもう一度造作し、『間取りを
復元する』ためだけに支払われます。
ということは、もともと室内にあった家電・家具・
衣類、生活用品などは、補償されません。
これらを【家財(かざい)】と呼びます。
そうなんです! 火災保険だけでは
【家財】は補償されないのです。
では、家財には、具体的にどのような物が
含まれるのでしょうか?
【家 具】
タンス・本棚・食卓テーブル・椅子・ベッド・机・食器棚など
【家 電】
テレビ・照明器具・パソコン・冷蔵庫・掃除機・洗濯機など
【衣類・寝具・貴重品】
衣類全般・布団・バッグ・腕計・貴金属など
【小 物】
書籍・メガネ・携帯電話・おもちゃ・靴・デジカメ・傘
など
他にも、色々ありますよね。
保険会社が利用している「家財チェックリスト」
には、なんと、206品目もありました。
これらの家財を、全て一から買い揃えると
なると、結構な費用になりますよね。
◆ 家財の補償は? |
では、これらの家財を補償するには
どうすればいいのでしょうか?
それは、【家財保険】に加入することです。
補償額の目安は、全てを新品で買い揃えた時に
掛る総額を予測して算定します。
ただし、掛け過ぎても、掛けた分だけ必ず
支払われるわけではありませんので注意です。
仮に、補償額1,000万円を掛けたとしても、
本当にそれだけの家財を所有していたのかを、
調査員は見抜きます。
また、高価な物を所持していた場合は、
事前に「明記物件」として申告が必要になります。
「高価な物」とは・・・
貴金属・時計・宝石類・着物・骨董品・美術品
などですね。
以前お客様から「1台80万円するカメラを持っている
ので」と、申告して頂いたことがあります。
申告は、1点の価格が30万円以上する場合が
対象です。評価基準は、購入価格ではなく、
時価額になります。
「時価額」とは・・・
使用期間や経過年数などに応じた消耗分を
差し引いた額となります。
例えば、購入当時は30万円した時計でも、
現在の価値が10万円なら明記物件にはなりません。
分からない時は、お気軽にお尋ねください。
それと、家財保険に加入することでカバーできる
事故が、実はもう1つあります。
◆ 突発的な事故も家財保険でカバー! |
例えば、
「模様替えの最中にテレビを落としてしまい
破損した」
「子供が遊んでいて食器棚を倒し、中の食器が
割れた」
などの【突発的な事故】も、家財保険に
加入すると、対象になります。
このことは、意外と知られていません。
むしろ火災より、突発的な事故のほうが、日常で
起こる可能性が高いのではないでしょうか。
これで、火災と家財はカバーできました。
しかし、まだ火災と家財だけでは
カバーできない事故があります。
◆ 火災を起こして隣宅が燃えた場合は? |
ええ!?まだ何か足りないの!?
はい、そうです。火災が生じて室内が全焼した場合、
火災保険と家財保険で室内は元通りになるでしょう。
ですが、もしお隣さんにも火が燃え移ってしまったら
一体どうすればいいのでしょうか?
このような場合、【失火法】によれば、
「失火者に重大な過失がない限り、責任は負わない」
ことになっています。
とはいえ、お隣さんですから、「申し訳ない」の
謝罪だけでは、いたたまれないですよね。
そんな時、頼りになる保険が『類焼損害補償特約』
です。類焼してしまったお隣さんの被害を補償して
くれます。
ただし、お隣さんが火災保険に加入されていた
場合は、お隣さんの保険が優先されます。
なので、補償額が足らない時に補うことが
できるのが『類焼損害補償特約』です。
意外に思われるかもしれませんが、
「保険を更新していない」方がおられます。
売却時に「これで火災保険は必要なくなりますので、
解約していただいて結構ですよ」と伝えると、
「それが・・・更新していなくてそのままなんです」と
加入していなかったことは、1度や2度ではありません。
『類焼損害補償特約』は、オプションになって
いることが多いので、検討してみて必要な場合は
追加しておきましょう。
これで、火災、家財、類焼を確認しましたが、
まだ、カバーできていない事故があります。
それは、「水漏れ」です。
NEXT>>>「水漏れ事故」は火災保険ではカバーできない!
◆あわせて読みたい◆
⇒ 知ってお得!知らないと損する!「火災保険」
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